喜び
ジョイ22307 Dock Ave S
デズモイン、ワシントン州
デモイン・マリーナの数ある公共芸術作品の中でも、石に彫られた印象的な人像が目を引く。有名な基盤「コンパス・ローズ」の近く、海に向かって立つその姿は見逃せない。 上半身のみが表現されているが、片腕を天に掲げ、胸を空へと向けたその姿勢は力強さと勝利を放っている。これはサバー・アルダーヘルによる 作品『喜び』 である。1993年にイラクから政治亡命者として米国に渡ったシアトル在住の芸術家が手掛けたもので、「喜びへの迷宮」と題された一連の作品群の一部であり、彼の人生の軌跡を表現している。
「シアトルが私の故郷となったことで、戦争に関連する重荷を全て手放せたため、より喜びに満ちた時期を迎えました」とアル・ダーヘルは語る。「今では身体の動きに焦点を当て、呼吸を重視しています」
この彫刻制作にあたり、彼は重さ約1500ポンド(約680kg)の巨大な玄武岩の柱を彫り出した。その後、プラット・インスティテュートで自ら型取り、鋳造、鋳造所作業の全てを行い、3体のブロンズ鋳造品を作成した。彼の多くの作品同様、意図的に未完成の状態に留められており、夢から浮かび上がる幻影のようだ。
アーティストについて:
サバ・アル・ダーヘルは彫刻家兼画家であり、イラク・バスラの美術研究所で正式な訓練を受けた。1993年に政治亡命者として米国に渡って以来、シアトルを拠点としている。スタジオを構える傍ら、シアトルのプラット美術センターで石彫刻を教えている。